すろーかるMarket

2025/06/26 09:41

静岡市安東の工房で、全国入賞のガラス作家が作る
色彩豊かな紫陽花のピアスとイヤリング。

初夏の訪れを感じる紫陽花のようなピアスとイヤリング。今回はすろーかるMarketに新登場したTake-cの新作『AJISAI(アジサイ)』の制作の裏側を取材してきました。

静岡市葵区の歴史ある文教エリア、安東に工房を構える〝Take-c〟こと、鈴木ステンドグラスの鈴木さん。〝Take-c〟はアクセサリー作品を販売する際の作家名として、ガラス教室の生徒さんと考えたもので、鈴木さんの名前〝鈴木剛史〟の〝たけし〟が由来となっています。
繊細なガラスを扱う仕事柄、職人気質で怖いのかな、、。と思いきや、話すととてもユーモアにあふれており親しみやすいお人柄の方。全国公募展で3度入賞し、東京で展示会をしたり、作品が美術館に所蔵されたり、〝ガラスアート〟の分野で活躍していた実力の持ち主。2003年からは「地元静岡の人にガラスの魅力を広めたい」と地元である静岡市に工房を構え、より身近なアクセサリー作りや、工房でガラス教室を開催するなど、地域に根付いた活動をしています。

普段から、日常の景色や四季折々の情景を発想の源として、作品作りに生かしているという鈴木さん。新作『AJISAI』は工房の隣にある美容院の入り口に咲く紫陽花を見て思いついたのだそう。紫陽花の花びらを形作るのはわずか5mm角のガラス片。まずは大きな板状のガラスを、カッターを使い手作業で切り出していきます。ガラス片ができたら、棚板の上にセパレートペーパーを引いて、一つひとつ花の形になるよう並べる工程に。気の遠くなるような作業ですが、鈴木さんはさすがの集中力。「作業中は無心になれる」と細かい作業も苦ではないようです。

紫陽花の中央に乗せる紫色のガラスは、釜の温度や焼き時間によって、チョコレート色や青色など、さまざまな色に変化する不思議なガラス。「いろいろな条件が重なることで発色の仕方が変わるから、何度も試しながらこの紫色に辿り着いたんだよ」と鈴木さん。紫陽花のアクセサリーを思いついたときに、この透明感のある美しい紫色を活かしたいとの想いもあったそうです。
『AJISAI』のシリーズでは、この紫色のガラスを軸に、水色やピンク色、緑色のほか、太陽や蛍光灯から放たれる光線によって色が変わって見える〝変色ガラス〟を用いたものまで、全4種類を展開しています。

板の上で形作った後は、専用の釜で焼いていきます。ガラスは800℃で完全に溶けてしまうため、絶妙な温度を保ちながら、仕上がりを見て焼き時間を調整していきます。
ガラスが溶けきらないギリギリの塩梅で、ぷっくりとした立体感を残しながら、ガラス同士をくっつける。日々ガラスと対峙している職人ならではの腕の見せ所です。
焼き上がったらガラスを冷まし、いよいよピアスの金具を設置します。ガラス用の接着剤でくっつけたのちに、再度レジンで固めることで取れにくいように気を配っています。ピアスやイヤリングのチェーンは程よく長めにすることで、揺れるたびに光を受けて煌めき、角度によってさまざまな色の見え方をする、ガラスならではの美しさを演出しています。
氷のような透明感と、爽やかなカラーは夏の時期にピッタリ。カラフルな花モチーフながら、ガラスの抜け感で重くなりすぎないのもポイントです。
ぜひ浴衣や普段のコーディネートに合わせて、アクセサリーを楽しんでくださいね。

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